とある内科医の病棟マニュアル

とある内科医の病棟マニュアル

呼吸器内科医が日常診療の考え方を綴る備忘録

ICUテンプレート(By system)

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ICUルーチン

✅同意書:輸血、造影、CV、Aライン、抑制の同意書、挿管、ステロイドなど

✅CV、Aライン、NGチューブ、心エコーPPI、DVT予防

✅ルート管理:①鎮静・鎮痛ルート ②カテコラミンルート ③フリールート

ICU指示簿:「鎮静」、「鎮痛」、「人工呼吸器指示」、「血圧指示・カテコラミン指示」、「尿量指示」、「体位変換指示」、「経管栄養の指示」を追加

✅持参薬粉砕 ⇒ 経管投与

 

By system

ICU入室~日目
意識

・RASS、BPS(もしくはCPOT)、筋弛緩薬投与中はBISモニター(40~60を目安)

・鎮静・鎮痛の薬は?⇒抜管が近くなったらプロポフォールに切り替え

・CAM-ICU、RASSの変動は?⇒せん妄の治療

呼吸

・挿管間際の患者は予め食止め挿管の準備を参照)

・人工呼吸器の設定は?:モード, FiO2, PEEP, 吸気圧(PS), TV(理想体重kg), P/F比

・胸部X線写真⇒肺野の状態は?気管チューブの位置は?

・痰の量は?⇒多いなら去痰剤

・気管チューブの閉塞は大丈夫?(閉塞が疑われる場合は気管支鏡

・その他の人工呼吸器トラブルは?(DOPEアプローチ

・抜管は? (抜管の準備を参照)

循環

・血圧は?

・カテコラミンの量は?、鎮静の量は適切?

・心エコーは?(心収縮力、IVC)

腎・電解質

・In/Outバランスは?

・メインは?

・尿量は時間体重当たり~ml?

・利尿剤の反応は?

・血圧低下で尿量減少してない?

・体重の増減は?(入院時の体重から「筋力低下分」を差し引いて目標体重を設定する)

・心エコー(IVCは?)

電解質や微量元素は大丈夫?

感染

・炎症反応は?

・培養の結果は?

血液・凝固

・血球異常は?

・DICはある?

・D-dimer上昇ある?⇒造影CTや下肢エコー

消化器・栄養

・NGチューブ挿入 ⇒ 内服粉砕投与、経管栄養

・経腸栄養開始は?:循環に問題がないことを確認してなるべく早期に開始。

・腸蠕動音は?:問題があれば栄養は少量から開始、パントシンや大建中湯を処方。

・排便はある?(対応は下記参照。腹部CTを撮像している場合は便塊の量を確認)

・下痢はある?(対応は下記参照)

・胃管からの返りは?

 ⇒胃管からの返りが多い場合は、経管栄養の速度をゆっくり目にする胃管を先に進める(幽門口辺りまで)適宜プリンペランiv

・肝機能は?

 

排便がない場合のルーチン★3日間排便がない場合

①まず腹部レントゲンを撮像して、イレウスでないことや宿便がないこと、便塊の位置を確認する

②腸蠕動音の低下がある場合:腸管蠕動促進薬(パントシンや大建中湯)を使用する。それでも出ない場合はピコスルファートやテレミン座薬、グリセリン浣腸を使用する。

③腸蠕動音がある程度良好な場合:ピコスルファート、センノシド ⇒ 直腸まで動かして、テレミンソフト座薬、グリセリン浣腸などを使用する。

④胃管からの返りが多い場合は胃管を先に進める(幽門口辺りまで)適宜プリンペランiv

⑤上記薬剤でも排便がない場合はラクツロース10mlを1日3回使用する

 

経管栄養で下痢になる場合のルーチン

①経管栄養の速度を緩める

②経管栄養の種類を変更

③経管栄養の形態を変更
*胃管 ⇒ 半消化態栄養剤、胃内で固まる製剤(REF-P1やハイネイーゲル等)
*胃瘻 ⇒ 半固形栄養剤も選択肢(半固形栄養剤は胃管の場合は詰まるので投与不可

④経管栄養に白湯を入れる

⑤食物繊維(ファイバー)の投与

 

早期経腸栄養投与スケジュール例

初日・・・10~20ml/hr

2日目・・・30ml/hr

3日目・・・40ml/hr

4日目・・・60ml/hr

5日目・・・80ml/hr

  
内分泌・代謝
・血糖値は?
・経管栄養の持続投与を行う場合のインスリン持注スケール
間欠投与の場合は皮下注射のスケール対応で良い(出来れば強化インスリン療法)
神経
・瞳孔は?
・麻痺や筋力低下は?
ICUルーチン

CV、NGチューブ(持参薬を粉砕処方)、心エコー

Aライン、PPI、DVT予防

 

 

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