とある内科医の病棟マニュアル

とある内科医の病棟マニュアル

呼吸器内科医が日常診療の考え方を綴る備忘録

肺癌化学療法チェックリスト

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初診時チェックリスト(診断・ステージング)

確認事項

PSの確認(化学療法の場合は基本PS2まで)

PS3でも初回のSmall、TKIなどは治療を行う場合もある

✅自宅に帰れる患者か?(自宅に帰れない人はPS3以上、ケモ困難と考える)

✅年齢:元気な人でも85歳以上は化学療法は原則難しい(TKIや優しめのケモなら可能かもしれない)

⇒ケモができそうにない場合に根治治療の選択肢は?(オペ、放射線単独など。安易にBSCにしない!

✅認知機能は問題ないか?(認知機能の低下が著しい場合はBSCを検討。意思疎通困難な場合は検査・手術・ケモともにハイリスクであり、予後も見込めないと考える)

✅化学療法の副作用について理解できそうか?(理解が得られそうにない場合はトラブルのもと。特にICIは控えた方がよさそうか?)

血球、腎機能、肝機能は大丈夫か?(ケモの投与はできそうか?)

  • 血液異常が開始基準に引っかかる場合は専門科にコンサルトを検討
    Ex)肝転移による肝機能障害がtreatableであれば、放射線治療 or 消化器内科相談+本人にリスクを説明の上で化学療法を行う(ケモによる肝障害改善を期待

急変時DNARの意思確認(状態不良の場合を除き、原則は診断後に確認)

✅週単位で増悪してないか?(週単位で増悪する場合は急ぐ必要あり)

オンコロジックエマージェンシーはないか?

✅急変のリスクが高い状態ではないか

*喀血リスク
*縦隔リンパ節転移:心臓や大血管浸潤、気道狭窄、食道狭窄
*肝転移などのRupture
*内臓への浸潤:穿孔・感染

  • 早めに急変時対応についてお話しておく!
  • 気管支鏡は可能な状態か?

✅気管支鏡前評価(チェックリストはこちら

  • 術前採血(血小板、凝固、感染症リスク)
  • 気管支鏡が施行できる呼吸状態か?
  • 熱はないか?血圧や脈拍は問題ないか?
  • 従命はとれるか?
  • 心電図
  • 心エコー(必要なら)
  • 心血管系のリスク評価(心不全脳出血動脈瘤SVCなど)
  • その他の気管支鏡の禁忌は?(急性の神経症状、頸椎不安定など)
  • 同意書取得
  • IC記載
  • 血栓薬の休薬、ヘパリンブリッジ(止めて良いか主科に確認)
  • 食止め
  • 血糖降下薬休薬、インスリンの休薬
  • 検査オーダー(気管支鏡オーダー、組織、細胞診、培養、BAL分画など)
  • 仮想気管支鏡作成(CTの出力)
  • 点滴、鎮静薬、鎮痛薬オーダー(ミダゾラムペチジンが使えない疾患の有無)
  • 検査前処置オーダー(喘息の人のSABA、ステロイドなど)
  • 指示入力
  • 検査後オーダー(胸部X線、予防的抗菌薬)

AMPLEDの確認

✅気管支鏡がハイリスクの場合は肝生検リンパ節生検皮膚生検骨生検CT/エコーガイド下生検EUS-FNAなどを検討。

 

検査と方針決定

※術前検査はこちら

✅採血(血球、腎機能、肝機能は大丈夫か?投与基準は満たすか?

■ 血算、生化、血糖(HbA1c)、凝固、尿定性・沈渣、腫瘍マーカーCEA、シフラ、pro GRP)、eGFR計算(CCr)、KL-6/SP-D(腫瘍マーカーの代わりにもなるかもしれない、間質性肺炎の評価)、QFT、HBs抗原、HBc抗体・HBs抗体(陽性ならDNA提出)、HCV抗体(陽性ならRNA提出)。

■ ICI投与前採血:TSH、FT4、ACTH、コルチゾールHbA1c、肝機能、KL-6、SP-D、抗核抗体、RF、抗TPO抗体、抗Tg抗体 ⇒ 異常があればコンサルト

■ 骨転移がある場合は1CTPやNTxを測定する。

✅胸部X線写真

✅全身造影CT(頭部~骨盤部まで)

✅心エコー

✅呼吸機能検査

喀痰細胞診:「中枢側の腫瘤特にSmallが疑わしい場合)」、「急ぐ症例」、「気管支鏡ハイリスクの場合」に提出

急ぐ症例はとりあえず葉酸ビタミンB12を入れとく

組織診断

気管支鏡検査

② 気管支鏡がハイリスクの場合は肝生検リンパ節生検皮膚生検骨生検CT/エコーガイド下生検EUS-FNAなどを検討。

他部位のオペ検体

✅LCスクラム提出予定であれば凍結検体を採取

✅組織が出たら遺伝子検査提出(組織が出るまで1週間、遺伝子検査が出るまで1週間)

① 組織量が十分でない場合は単一遺伝子検査 

② 組織量が十分な場合はオンコマインAmoyを提出

※遺伝子検査はお金がかかるので基本的には外来で検査する

※オンコマインやAmoyは単一遺伝子検査より時間がかかることに注意。

③ 組織が全く採れない場合はセルブロック等から遺伝子検査を提出する。

※セルブロックの遺伝子検査はPDL-1、BRAF、オンコマインは不可。EGFR、ALK、ROS-1は測定可能。

④ 遺伝子検査が出せなかった場合 ⇒ 殺細胞性抗癌剤で治療を開始し、増悪したタイミングでリバイオプシー。

✅頭部造影MRI(脳転移の評価)
⇒ 新規で神経症状が出た時は「脳出血」にも注意!(CT再検

✅PET-CT(外来で撮像)

胸膜播種・胸水の確認(ステージⅣ)

胸水穿刺

  • ステージングに影響がなくても、今後のことを考えて必ず穿刺すること!
  • セルブロックを提出する
  • 大量胸水の場合は胸腔ドレーン留置
    →肺野の確認、気管支鏡検査、必要に応じて、胸腔鏡やCTガイド下生検、エコーガイド下生検による胸膜生検も検討。
    (局麻下で胸膜生検をする場合はドレーンを留置する前に行う)
  • 大量胸水の場合は胸膜癒着術も検討する(すぐにTKIやICIを使用する予定であれば避ける)

胸水やリンパ節など、ステージングに影響を及ぼす部位の生検・検査

(可能な侵襲で生検。侵襲が大きい場合は造影MRIやPETで代用する)

✅ステージングに影響を及ぼさない部位も簡単に生検できる部位は生検する!

(胸水、口腔内、皮膚など。転移の確認や他疾患の除外のため)

✅エコーで評価できるものはエコー検査(今後のフォローのため)

間質性肺炎の有無の確認(軽微な所見の場合は腹臥位CTで確認)

放射線治療を施行予定か?

  • 照射野が肺にかかる場合は、TKI、ICI、PEM、イリノテカン、AMR、DTX、GEMの同時併用は避ける
    (照射が終わってからプラチナダブレットにICI追加)

✅ステージングと治療方針の決定(手術?、ケモラジ?、ケモ?、放射線単独?)

✅転移巣に対する治療方針の決定

  • 脳転移・癌性髄膜炎脳神経外科コンサルト、放射線科コンサルト、抗てんかん薬、ステロイド、グリセオールなど。癌性髄膜炎が疑われる場合はルンバール。
  • 骨転移:整形外科コンサルト(免荷)、放射線科コンサルト、歯科コンサルト、ランマーク投与(デノタス内服忘れずに)など
  • 肝転移:ruptureのリスクがある場合や肝障害が強い場合に放射線治療
  • 神経症状:まずは頭蓋内病変/脊髄病変の精査(CT/MRI)、放射線科コンサルト、整形外科コンサルト(除圧)、ステロイドメチコバール、リリカなど
  • 大量悪性胸水:ドレーン留置、癒着術も検討(TKIやICI施行予定の場合は癒着術は避ける)
  • 閉塞性肺炎:抗菌薬+放射線治療放射線治療が難しければ感染増悪のリスクを説明の上でケモ。
  • オンコロジックエマージェンシーの対応はこちら

✅腺癌の場合は前もって葉酸ビタミンB12を入れておく

✅小細胞癌の場合はUGT1A1を測定しておく

 

※急ぐ症例については頭部造影MRIは頭部造影CTで代用可。(後日造影MRI撮像)

※PET-CTは可能な限り施行すべき!だがどうしても急ぐ症例なら骨シンチで代用する。

高血糖(血糖値200以上)などでPET-CTが撮像できない場合にはDWIBSも検討する。

 

化学療法開始前チェックリスト

✅PSの確認(基本はPS2まで)

PS3でも初回のSmall、TKIなどは治療を行う場合もある

✅自宅に帰れる患者か?(自宅に帰れない人はPS3以上、ケモ困難と考える)

✅年齢:元気な人でも85歳以上は化学療法は原則難しい(TKIや優しめのケモなら可能かもしれない)

⇒ケモができそうにない場合に根治治療の選択肢は?(オペ、放射線単独など。安易にBSCにしない!

✅認知機能は問題ないか?(認知機能の低下が著しい場合はBSCを検討。意思疎通困難な場合は検査・手術・ケモともにハイリスクであり、予後も見込めないと考える)

✅化学療法の副作用について理解できそうか?(理解が得られそうにない場合はトラブルのもと。特にICIは控えた方がよさそうか?)

化学療法の同意書取得

急変時DNARの意思再確認(特に初めて主治医をやる場合)

✅入院時に採血・尿検査・心電図・胸部X線写真を行う

血球、腎機能、肝機能は大丈夫か?投与基準は満たすか?

■ 血算、生化、血糖(HbA1c)、凝固、尿定性・沈渣、腫瘍マーカー(腺癌ならCEAとSLX、扁平上皮癌であればCYFRAとSCC、肺小細胞癌であればpro GRPとNSE)、その他に上昇している腫瘍マーカー、eGFR計算(CCr)、KL-6/SP-D(腫瘍マーカーの代わりにもなるかもしれない、間質性肺炎の評価)、T-SPOT、HBs抗原、HBc抗体、HBs抗体、HCV抗体

■ ICI投与前採血:TSH、FT4、ACTH、コルチゾールHbA1c、肝機能、KL-6、SP-D、抗核抗体、RF、抗TPO抗体、抗Tg抗体 ⇒ 異常があれば予めコンサルト

■ 骨転移がある場合は1CTPやNTxを測定する。

✅VEGF投与時には尿検査と凝固を毎回検査

膠原病や炎症性腸疾患、自己抗体陽性の人はICI投与前に必ずコンサルトする(投与可能?)

✅心エコーを半年~1年に1回(もしくはレジメン変更時)に確認。プラチナ系投与前は必ずチェックAMRは2クール毎に心機能を確認する。

間質性肺炎の有無の確認(軽微な所見の場合は腹臥位CTで確認)

放射線治療を施行予定か?

  • 照射野が肺にかかる場合は、TKI、ICI、PEM、イリノテカン、AMR、DTX、GEMの同時併用は避ける
    (照射が終わってからプラチナダブレットにICI追加)

✅胸水はあるか?

  • 大量悪性胸水:ドレーン留置、癒着術も検討(TKIやICI施行予定の場合は癒着術は避ける)
  • 胸水あり ⇒ イリノテカンは禁忌
  • ケモ前になるべく排液した方が良い ⇒ プラチナ、PEM

✅パクリタキセルアルコール不耐症の確認!⇒アルコール不耐症の場合はアブラキサンに変更する。

✅アブラキサン投与の前は輸血の同意書の取得

✅イリノテカン投与の前はUGT1A1の検査を行う。

感染症がないか? ⇒ 感染症がある場合は原則ケモ延期

気胸や縦隔気腫ないか?⇒治るまで or 改善傾向になるまで延期

ケモの開始基準を満たしているか確認!

  • 開始基準だけでなく、血球が回復傾向かどうかも確認造血能がしっかりあることを確認する
  • 血液異常が開始基準に引っかかる場合は専門科にコンサルトを検討
    Ex)肝転移による肝機能障害がtreatableであれば、放射線治療 or 消化器内科相談+本人にリスクを説明の上で化学療法を行う(ケモによる肝障害改善を期待

減量すべきか?

① 前コースで減量基準に該当する場合 

② 高齢者(80歳以上)またはPS2のプラチナダブレット ⇒ プラチナを一段階減量

③ 骨髄抑制が強く出る患者の新規レジメン導入時 ⇒ 一段階減量

中止/休薬が必要な副作用は出ていないか?

  • 各レジメン毎の基準や適正使用ガイド等に従って中止/休薬の判断をする
  • 休薬後に再開を検討する場合は、副作用が重症化しないようなマネジメント/対策を行う(化学療法の減量など)。マネジメント/対策ができないのであれば再開はしないほうがよい。
  • 不可逆性の副作用については早めに中止/休薬を検討する(例えば中止基準がGrade3の場合はGrade2の時点で中止も検討する)

✅前投薬の確認(葉酸ビタミンB12など)

✅制吐剤の投与確認

✅その他の予防薬の確認(TKIの保湿剤など)

✅G-CSFの1次予防の適応は?(特にDTX+RAM)

✅G-CSFの2次予防の適応は?

  • 前回Grade4 Neutropenia 、FN、骨髄抑制の遷延 ⇒ 1段階減量+ジーラスタ

✅ケモ入力と指示、生食ロック処方

✅調剤確定、ルートキープ

✅Nadir(好中球の下限)はいつ頃?

✅次回のレシストは?

✅次回は入院?外来?

⇒点滴スケジュールが問題なし+有害事象がgrade2以下なら外来も可能

外来ケモ室の予約

✅LD-SCLCがCR・GoodPRの場合 ⇒ 予防的全脳照射(PCI)を検討

 

フォローアップ

✅血液検査…入院時、7日後、10日後、14日後に採血を施行する。

✅レントゲンは入院中は週に1回

✅プラチナ製剤(主にシス)使用の場合は使用後3~5日間の体重測定、飲水量測定、尿量測定を行う

✅初回のレジメンは副作用とNadir確認のために2週間入院。

⇒血球減少がgrade0~2かつ, その他の副作用も軽微であれば、次回からは点滴後に退院 or 外来でのケモに切り替えを検討する

✅RECIST CTは2コースに1回評価。原則造影CT(特にPDが疑われる場合)

✅頭部造影MRI:脳転移がある・治療中の人は3ヶ月毎にフォロー。脳転移がない・安定している人は半年毎にフォロー。

腫瘍マーカーが上昇してるにも関わらずSDの場合は脳転移骨転移を評価する。

✅治療反応が不十分な場合は再生検を考慮(重複癌や形質転換の確認)

 

カルテ記載例

#1.右上葉肺腺癌(cT4N2M1a(BRA, OSS) cStageⅣB) EGFR mutation(-)、PDL-1(TPS %)、ALK-fusion(-)、ROS1(-)、BRAF(-)

 

【チェックリスト】

◇現クールの有害事象:Gr~。irAEは? 治療の休薬・減量基準は?

◇過去の有害事象:好中球減少Gr~。Nadir day~

◇標的病変:

◇RECIST CT:

◇頭部MRI

◇心エコー:

ジーラスタ:

◇ランマーク:

メチコバール

HBV-DNA:

【今後の予定】

【化学療法歴】

放射線治療歴】

 

レジメンの選択

腺癌, EGFR mutation陰性 1次治療

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①BEVが投与可能ならCBDCA+PTX+BEV。BEV投与不可ならCBDCA+nab-PTX、CBDCA+PTX、CBDCA+S-1より選択。

②CBDCA+nab-PTX、CBDCA+PTX、CBDCA+S-1より選択。プラチナが投与できそうにない場合はVNR、S-1より選択。

③CDDP+PEM+Pembro、CBDCA+PEM+Pembro、CBDCA+PTX+BEV+Atezo、CBDCA+PTX+Atezo、CBDCA+nab-PTX+Atezoより選択。

ICIを併用しない場合はCDDP(CBDCA)+PEM+BEV、CBDCA+PTX+BEV、CDDP(CBDCA)+PEM、CBDCA+PTX、CBDCA+nab-PTX、CBDCA+S-1

④CDDP+PEM+Pembro、CBDCA+PEM+Pembro、CBDCA+PTX+BEV+Atezo、CBDCA+PTX+Atezo、CBDCA+nab-PTX+Atezoより選択。

ICIを併用しない場合はCDDP(CBDCA)+PEM+BEV、CBDCA+PTX+BEV、CDDP(CBDCA)+PEM、CBDCA+PTX、CBDCA+nab-PTX、CBDCA+S-1

⑤CBDCA+PEM、CBDCA+PTX、CBDCA+nab-PTX、CBDCA+S-1より選択。プラチナが投与できそうにない場合はDTX単剤またはPEM単剤。

⑥VNR、S-1より選択。非常に元気な人であればCBDCA+nab-PTX、CBDCA+PTX、CBDCA+S-1も検討する。

⑦DTX投与可能ならDTX単剤。DTX投与不可ならPEM単剤。PD-L1>50%ならICI単剤。非常に元気な人であればCBDCA+PEM±Pembro、CBDCA+PTX±Atezo、CBDCA+nab-PTX±Atezoも検討する。

⑧DTX投与可能ならDTX単剤。DTX投与不可ならPEM単剤。非常に元気な人であればイピリブマブ+ニボルマブ、CBDCA+PEM、CBDCA+PTX、CBDCA+nab-PTX、CBDCA+S-1も検討する。

⑨DTX投与可能ならDTX単剤。DTX投与不可ならPEM単剤。

 

腺癌, EGFR mutation陽性 1次治療

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腺癌, mutation陰性 1次治療より選択

②オシメルチニブ

③ゲフィチニブ(PS2ならエルロチニブも可)

④アファチニブもしくはオシメルチニブ

⑤ゲフィチニブ(PS2ならエルロチニブも可)

腺癌, mutation陰性 1次治療より選択

 

腺癌, EGFR mutation陰性 2次治療

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①VNR、S-1、nab-PTXより選択

②PD-L1陽性でPembro単剤、PD-L1陰性でNivo単剤、Atezo単剤、DTX±RAM。

③DTX投与可能ならDTX単剤。DTX投与不可ならPEM単剤。その他、VNR、S-1、nab-PTX、GEM、AMRなど。

④VNR、S-1、nab-PTXより選択

⑤DTX投与可能ならDTX単剤。DTX投与不可ならPEM単剤。その他、VNR、S-1、nab-PTX、GEM、AMRなど。

⑥DTX±RAM

⑦DTX投与可能ならDTX単剤。DTX投与不可ならPEM単剤。その他、VNR、S-1、nab-PTX、GEM、AMRなど。

⑧DTX投与可能ならDTX単剤。DTX投与不可ならPEM単剤。その他、VNR、S-1、nab-PTX、GEM、AMRなど。

 

腺癌, EGFR mutation陽性 2次治療

f:id:kodomonotsukai:20220326231755p:plain

 

腺癌, mutation陽性 1次治療より選択

腺癌, mutation陰性 1次治療より選択

③オシメルチニブ

腺癌, mutation陰性 1次治療より選択

腺癌, mutation陰性 1次治療より選択

 

扁平上皮癌 1次治療

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①CBDCA+nab-PTX、CBDCA+PTX、CBDCA+S-1より選択。

②CBDCA+nab-PTX、CBDCA+PTX、CBDCA+S-1より選択。プラチナが投与できそうにない場合はVNR、S-1より選択。

③CBDCA+PTX+Pembro、CBDCA+PTX+Atezo、CBDCA+nab-PTX+Atezoより選択。

ICIを併用しない場合はCBDCA+S-1、CDGP+PTX、CDDP+GEMより選択。

④CBDCA+PTX+Pembro、CBDCA+PTX+Atezo、CBDCA+nab-PTX+Atezoより選択。ICIを併用しない場合はCBDCA+S-1、CDGP+PTX、CDDP+GEMより選択。

⑤CBDCA+PTX、CBDCA+nab-PTX、CBDCA+S-1より選択。プラチナが投与できそうにない場合はDTX単剤、VNR、S-1等から選択。

⑥VNR、S-1より選択。非常に元気な人であればCBDCA+nab-PTX、CBDCA+PTX、CBDCA+S-1も検討する。

⑦DTX投与可能ならDTX単剤。PD-L1>50%ならICI単剤。非常に元気な人であればCBDCA+PTX±Pembro、CBDCA+PTX±Atezo、CBDCA+nab-PTX±Atezo。

⑧DTX投与可能ならDTX単剤。非常に元気な人であればCBDCA+nab-PTX、CBDCA+PTX、CBDCA+S-1も検討する。

⑨DTX投与可能ならDTX単剤。難しい場合はVNR、S-1から選択。

 

扁平上皮癌 2次治療

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①VNR、S-1、nab-PTXより選択

②PD-L1陽性でPembro単剤、PD-L1陰性でNivo単剤、Atezo単剤、DTX±RAM。

③DTX投与可能ならDTX単剤。DTX投与不可ならVNR、S-1、nab-PTX、GEM、AMRなど。

④VNR、S-1、nab-PTXより選択

⑤DTX投与可能ならDTX単剤。DTX投与不可ならVNR、S-1、nab-PTX、GEM、AMRなど。

⑥DTX±RAM

⑦DTX投与可能ならDTX単剤。DTX投与不可ならVNR、S-1、nab-PTX、GEM、AMRなど。

⑧DTX投与可能ならDTX単剤。DTX投与不可ならVNR、S-1、nab-PTX、GEM、AMRなど。

 

小細胞癌 1次治療

①CDDP(CBDCA)+ETP

②CBDCA+ETP+AtezolizumabまたはCBDCA+ETP+durvalmab

③CBDCA+ETP

④CBDCA+ETP、split PE

⑤CBDCA+ETP、CBDCA+CPT-11、split PE、非常に元気な80歳以下の人であればCBDCA+ETP+Atezolizumab、CBDCA+ETP+durvalmabも検討。

⑥CBDCA+ETP、split PE

⑦CBDCA+ETP、split PE

⑧CBDCA+ETP、CBDCA+CPT-11、split PE

 

小細胞癌 2次治療

■Sensitive relapseの場合(初回治療終了後から再発までの期間が60~90日以上)

NGT単剤 or AMR単剤を使用する。ETPを使用していない場合はCBDCA+ETPも可。

■Refractory relapseの場合(初回治療終了後から再発までの期間が60~90日以内)

AMR単剤を使用する。

間質性肺炎のある患者の場合

NGT単剤を使用する。

 

小細胞癌 3次治療以降

間質性肺炎なし

イリノテカン単剤、AMR単剤、NGT単剤、nab-PTX単剤などから選択する。

MSI-Highが陽性の場合はICIを使用検討。

間質性肺炎あり

NGT単剤、nab-PTX単剤などから選択する。

 

同時化学放射線療法(CCRT)

追記します

 

HAV criteria

以下の基準を全て満たす間質性肺炎にはICI使用を検討しても良い

・蜂巣肺なし

・自己抗体が陰性

・%VCが80%以上で拘束性障害がない

 

レジメン毎のチェックリスト

追記します

 

その他の特殊な腫瘍に対するレジメン

  • 大細胞癌:NCCNのガイドライン上は非小細胞肺癌の分類
  • LCNEC:小細胞癌のケモ、NETの要素があるならmTORも?
  • NET→mTOR(エベロリムス:アフィニトール)
  • 多形癌→タキサン系
  • 肉腫→タキサン系、ボトリエント
  • 原発不明癌→タキサン系

 

 

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