とある内科医の病棟マニュアル

とある内科医の病棟マニュアル

呼吸器内科医が日常診療の考え方を綴る備忘録

気管切開

スポンサーリンク

 

 

気管切開の適応

遷延性意識障害

✅長期の人工呼吸器管理

  • 挿管後1週間後に評価。呼吸状態/画像所見の改善が見込めない場合は気管切開を考慮する。
  • 少なくとも2週間後に抜管できない場合は気管切開を行う。
  • 抜管の基準についてはこちらを参照

✅上気道閉塞

✅繰り返す病態の場合(もともと誤嚥や痰詰まりを繰り返しやすい等)

 

気切孔を閉じる手順

  1.  まずは人工呼吸器を離脱(離脱の手順はこちらを参照) 
  2. 嚥下の評価を行う ⇒ 誤嚥のリスクが少なければ③へ
  3. 吸痰回数/排痰を評価する
    カフ上吸引が4時間に1回以下、自己排痰可能 ⇒ スピーチカニューレに変更
    ※窒息のリスクがある場合はスピーチカニューレへの変更は慎重に!
    ※スピーチバルブ装着時は呼吸状態の悪化に気をつける!
  4. カニューレの径を細くしていき、最終的にカフなしのカニューレに変更する。(レティナでも良い。)
  5. 呼吸が安定しているのが確認できたら、Capping trialを施行する(気切孔に蓋をしてみる)
    ※Capping trialについてはこちらを参照。(必ず入院下で行う
    ※キャップはスピーチカニューレのスピーチバルブをテープで塞ぐ、もしくはカフなしカニューレに内筒をいれる
  6. Capping trial前に胸部X線、血ガスを測定。Capping後は酸素化のモニタリングと血ガスのフォローを行う。
  7. Capping trial後も呼吸に問題がなければ、気切孔を閉鎖する。

 

 

ランキングに参加中

読んでいただき感謝申し上げます。

クリックして投票いただけると励みになります!

ブログランキング・にほんブログ村へ

にほんブログ村


人気ブログランキング