とある内科医の病棟マニュアル

とある内科医の病棟マニュアル

呼吸器内科医が日常診療の考え方を綴る備忘録

悪心・嘔吐

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鑑別

I HAVE NAUSEAで鑑別する

Intoxication 中毒(オピオイド、化学療法、その他の薬剤)
Hypoglycemia 低血糖
Abdominal 腹部
Vestibbular 前庭(耳)
Eye 緑内障
Neurological 脳血管障害、脳腫瘍、癌性髄膜症脳炎髄膜炎高血圧性脳症
AMI、Aorta AMI、大動脈解離
Uremia/Urinary tract/UTI 腎盂腎炎、尿管結石、尿毒症
Sepsis/Shock 敗血症、血圧低下
Electrolyte/Endocrine 電解質異常(Na、Ca、Mg)、甲状腺機能異常、副腎不全
Acidosis アシドーシス
その他 放射線性宿酔や食道炎、心因性

 

薬剤の原因:化学療法、オピオイドSSRI、NSAIDS、ジギタリス、テオフィリンなど

 

検査

★基礎疾患のない若年者+嘔吐/下痢+心窩部不快感≒ウイルス性胃腸炎

血算、生化学、血糖、凝固、電解質(Na、Ca、Mg)、血ガス、CK(必要に応じてCK-MB、トロポニンT)、TSH、FT4、尿定性・沈査、心電図、症状に応じた画像評価:頭部/腹部CT・頭部MRI(必要に応じて造影)、原因薬剤の確認。

必要に応じてACTH、コルチゾール、上部消化管内視鏡、担癌患者の場合は頭部造影MRI・ルンバールを考慮する。

緑内障疑いの場合は緊急眼科コンサルト。

 

対症療法

ドパミンD2受容体拮抗薬

プリンペラン1A iv 4時間あけて1日4回まで

プリンペラン5mg 3錠分3 毎食前

ナウゼリン10mg 3錠分3 毎食前(妊婦には禁忌)

最も一般的に用いられる制吐剤。

・中枢、末梢の両方に作用し消化管運動促進、CTZ抑制効果がある。

イレウスや消化管穿孔には禁忌。

錐体外路症状がまれに起こる。(ナウゼリンはほとんど起こらない)

 

フェノチアジン系薬

ノバミン5mg 3錠分3 毎食前

オピオイドの副作用による嘔吐の第一選択(主にCTZのD2受容体を遮断する)

プリンペランよりも錐体外路症状が出現しやすい。

 

ヒスタミン薬(H1blocker)

①ドラマミン50mg 3錠分3 毎食前

トラベルミン 3錠分3 毎食前

・特に脳転移や癌性髄膜症、内耳迷路障害(前庭神経炎やBPPV)などに有効

体動による嘔気に有効

 

化学療法患者の遅発性嘔吐の予防・原因不明の悪心に使用

オランザピン2.5mg~5mg 1日1回内服

予防で使用する場合は化学療法投与前より開始し最長6日間まで。

・抗コリン性副作用(便秘、尿閉、口渇、せん妄)、高血糖などの副作用がある。

 

予期嘔吐

ロラゼパム1mg 1錠 前夜に内服、1錠当日朝内服

 

 

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