とある内科医の病棟マニュアル

とある内科医の病棟マニュアル

呼吸器内科医が日常診療の考え方を綴る備忘録

高免疫グロブリン血症

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鑑別

多クローン性

慢性炎症性疾患(感染症、慢性肝炎、炎症性腸疾患など他多数)、膠原病、自己免疫疾患、悪性リンパ腫(AITL等)、B細胞性リンパ性白血病、リンパ増殖性疾患(IgG4、キャッスルマン、TAFRO症候群)、その他の悪性腫瘍など

単クローン性

多発性骨髄腫(正常免疫グロブリン抑制)、MGUS、原発性マクログロブリン血症(IgM上昇+その他減少)、B細胞増殖性疾患(MALTリンパ腫やB細胞性リンパ性白血病)、H鎖病(重鎖病)、シュニッツラー症候群(IgM高値+発熱・慢性蕁麻疹)、POEMS症候群、アミロイドーシス(AL型)、システミックキャピラリーリーク症候群、TEMPI症候群など

 

最初の検査

採血4本、目視、TP、Alb、IgG、IgG4、IgA、IgM、蛋白分画(M蛋白の評価)

上記を提出の上で下記を追加

多クローン性の鑑別・・・血算、生化学、凝固、TP、Alb、T-chol、血沈、尿定性・沈査、抗核抗体(160倍以上の場合は染色型の結果に応じて追加抗体を提出)、胸腹部CT、QFTを提出。

単クローン性の鑑別・・・可溶性IL-2R、HTLV-1抗体(陽性ならWB法またはLIA法で確認)、全身CT、血清FLC、免疫固定法(血液・尿)、尿中BJP、骨髄穿刺

 

多クローン性の場合の追加検査

✅肝機能障害を認める場合 ⇒ IgM HA抗体、HBs抗原、HBc抗体、HCV抗体、VCA-IgM、VCA-IgG、EBNA、EBV-DNA、抗ミトコンドリア抗体、抗核抗体、抗平滑筋抗体など)

膠原病を疑う場合 ⇒ 抗核抗体:160倍以上の場合は染色型の結果に応じて追加抗体を提出、RF、抗CCP抗体、SS-A、SS-B、抗Scl-70抗体、抗ARS抗体、U1-RNP抗体、MPO-ANCA、PR3-ANCA、ACEなど)

✅血液疾患を疑う場合 (リンパ節腫脹、血算異常などを認める場合) ⇒ 可溶性IL-2R、HTLV-1抗体(陽性ならWB法)、リンパ節生検、骨髄穿刺、PET-CT(もしくはガリウムシンチ)

✅リンパ増殖性疾患の検査 ⇒ 免疫グロブリン、IgG4、可溶性IL-2R、RF、抗核抗体、SS-A、SS-B、ANCA、HIV、EBVの検査(VCA-IgM/IgG、EBNA、組織のEBER染色)、血清M蛋白の評価(血清蛋白分画 ⇒ Mピークあれば血清FLC、血液・尿の免疫固定法、尿中BJP、骨髄穿刺)、造影CTPET-CTやガリウムシンチリンパ節生検や節外病変の生検IgG4関連疾患やシェーグレン疑いなら口唇生検、必要に応じて骨髄穿刺。

キャッスルマン・TAFRO・POEMSを疑う場合 ⇒ 血清VEGF、血清IL-6、HHV-8の検査(HHV-8 DNA定量・組織のLANA-1染色)、EBウイルスの検査(VCA-IgM、VCA-IgG、EBNA、EBV-DNA、組織のEBER染色)を提出

膠原病内科コンサルトも検討!

✅アミロイドーシスの評価 ⇒ 全身性アミロイドーシスを疑う場合は、尿検査、腸管・肝臓・骨髄・皮膚・腹壁脂肪からの生検、腎障害があれば腎生検、心アミロイドーシスの評価(心電図、心エコー、必要に応じて心生検、シンチ)、神経症状がある場合は神経伝導速度検査。AL型の評価は、血清M蛋白の評価、血清遊離軽鎖、尿中BJ蛋白の評価を行う。AA型であれば血清アミロイドA、抗核抗体、RF、抗CCP抗体、SS-A、SS-B、QFT、消化管内視鏡(炎症性腸疾患などの評価)

✅その他診断がつかない場合 ⇒ 抗HIV抗体、抗HTLV-1抗体、甲状腺機能検査、ガリウムシンチなど

 

 

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