とある内科医の病棟マニュアル

とある内科医の病棟マニュアル

呼吸器内科医が日常診療の考え方を綴る備忘録

間質性肺炎の急性期アプローチ

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間質性肺炎の急性期の鑑別疾患

 

検査

喀痰培養(抗酸菌塗抹・培養・PCR血液培養採取

✅蜂巣肺以外の間質性肺炎は基本は気管支鏡検査をできるならやるべき!!(感染の除外+IPの診断)⇒  診断がつかなければVATSも考慮

心不全・肺高血圧の除外を必ず行う(心エコー、心電図、BNP

✅薬剤性肺炎の可能性を考慮し、新規薬剤や被疑薬の変更・中止。

膠原病肺の場合は必ず膠原病内科にコンサルトPCP/薬剤性肺炎/CVD-ILDの鑑別。

悪性リンパ腫疑いの場合はBAL/組織のフローサイトメトリーやEBUS-TBNAも考慮。

✅背側の分かりにくい所見は腹臥位CT、モザイクパターンの場合は吸気・呼気CT

✅一般採血、血ガス、酸素化に余裕があれば呼吸機能検査(DLCO)、6分間歩行、心エコー気管支鏡検査BNP、QFT、尿中抗原(特にレジオネラ)、尿検査(定性、沈査、蓄尿、HBs抗原、HBs抗体・HBc抗体(デノボ肝炎のスクリーニングのため。陽性の場合はHBV-DNA測定)、HCV抗体(陽性の場合はRNA提出)、HbA1c、β-Dグルカン、喀痰・BALのディフクイック染色、C7-HRP、KL-6、SP-D、プロカルシトニン、凝固系/造影CT(肺塞栓の評価)、IgG・IgA・IgM(IgGが高ければIgG4も提出。シェーグレンの場合もIgG4提出)、赤沈、被疑薬のDLST、MPO-ANCA、PR3-ANCA、抗核抗体(160倍以上の場合は染色型の結果に応じて追加抗体を提出)、RF、抗CCP抗体、フェリチン、抗ARS抗体(MDA-5)、抗RNP抗体、ACE、SS-A、SS-B、抗Scl-70抗体、トリコスポロンアサヒ抗体、トリ抗体、可溶性IL-2R/血液像目視/HTLV-1抗体、必要に応じて抗セントロメア抗体、抗RNAポリメラーゼⅢ抗体等

✅肺癌を疑う場合は腫瘍マーカーCEA、シフラ、pro-GRP)、喀痰細胞診

✅癌性リンパ管症を疑う場合は「腫瘍の治療経過」と「腫瘍マーカーの推移」を確認。

感染症が疑わしい影の場合はβ-Dグルカン以外にもアスペルギルス抗原、カンジダ抗原、C7-HRPも提出する。

✅肺胞出血を疑う場合の検査はこちらを参照

好酸球性肺炎疑いの場合は、喀痰好酸球・呼気NO・呼吸機能の評価

✅他部位生検(皮膚生検、口唇生検、神経生検、筋生検など)

 

病歴聴取・身体所見

✅症状:咳嗽、喀痰(黄色?白色?膿性?)、呼吸困難(mMRC)、胸痛

✅喫煙歴:~本×~年(never, ex, current)

✅飲酒歴

✅職業歴:粉塵作業、アスベスト作業、石工、トンネル工事、大工、窯業、木工、鉱山業、電気工事、理容・美容、絶縁・断熱作業、農業・畜産業、養鶏、印刷業、金属作業、石油化学製造

✅家屋:木造?築何年?日当たり、カビなどは?

✅羽毛布団、ダウンジャケット

✅ペット飼育歴

✅鳥類暴露歴

✅加湿器、除湿機、エアコン

✅内服歴:新規薬剤、漢方薬サプリメント

✅家族歴:膠原病間質性肺炎、悪性腫瘍

✅身体所見:呼吸音、ばち指、レイノー現象、関節痛・関節腫脹、皮疹、筋力低下、体重減少、発熱、朝のこわばり、ドライマウス・ドライアイ、口腔内潰瘍、嚥下障害、逆流性食道炎、脱毛、光線過敏症

 

検査・治療のタイミング

 

化学療法再開の時期

以下を満たしている場合は化学療法再開を検討

✅被疑薬は中止

✅データと画像所見が完全にピークアウトしている

(ケモ再開でIPが悪化する可能性、再増悪した時に原因が分からなくなるため)

プレドニゾロン15mg以下(ステロイドを導入しない場合はピークアウトするまで待つ)

✅IPに禁忌の薬剤は使用しない(TKIやICIなど)

 

BALの結果の解釈

その他
サイトメガロウイルス:核内封入体

ニューモシスチス肺炎:栄養体

肺胞出血:ヘモジデリン貪食マクロファージ

ランゲルハンス組織球症:CD1a陽性細胞(Langerhans細胞)が5%以上

 

 

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