とある内科医の病棟マニュアル

とある内科医の病棟マニュアル

呼吸器内科医が日常診療の考え方を綴る備忘録

便秘薬

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①便を軟らかくする薬

◆腎不全なし

 *腎不全では高Mgの副作用が出るため使用を控える(特にeGFR<45)

 *胃管から投与すると詰まるので、胃管の場合はなるべく別の薬を使用する。

 *LVFXなどの一部の抗菌薬は作用が減弱する

◆腎不全あり

 *若い女性では悪心が多いので使用しない

 

◆腹痛が強い場合

  • リンゼス 0.25mg 1~2錠分2

 

大腸刺激性下剤(腸管蠕動促進薬)

 

③直腸刺激性下剤(座薬・浣腸)

 

④非刺激性と刺激性の両方の作用を持つもの

  • グーフィス5㎎ 1~3錠分1 食前内服

*胆道の閉塞がある場合は効果が弱くなる!

 

⑤その他の腸管蠕動促進薬

  • パントシン 300~600mg 分1~3 毎食後
  • パントシン 100㎎を1日2回 静注
  • 大建中湯3~6包分3 毎食前

 

オピオイド誘発性便秘症治療薬

  • スインプロイク0.2㎎ 1錠分1

 

下剤の使い方

第一選択は①

⇒ 効果が不十分であれば②を頓用もしくは①④を併用

(刺激性の下剤は作用が強く、習慣性があるので連用はなるべく避ける)

 

腸蠕動の低下が強い場合

(高齢者、ICU患者などの重症例、腸蠕動の低下する薬剤の使用)

⇒②や⑤を最初から積極的に併用してよい。⇒下に降りてきたら③を使用。

 

排便困難感や残便感がある、便が下に降りている感じがある

⇒③を使用。硬便が直腸に溜まっている場合は摘便!

 

オピオイドによる便秘がどうしても改善しない場合

⇒⑥を使用する。

 

 

 

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