とある内科医の病棟マニュアル

とある内科医の病棟マニュアル

呼吸器内科医が日常診療の考え方を綴る備忘録

血小板減少

スポンサーリンク

 

 

フローチャート

f:id:kodomonotsukai:20210831232112p:plain

鑑別疾患

★血小板は10万未満になったら評価するべし!

偽性血小板減少症、DIC(重症感染症)、化学療法(治療関連MDSも含む)薬剤性(HITを含む)肝硬変、ITP、サイトメガロウイルスEBウイルス血球貪食症候群、TTP、HUS、膠原病(SLE:エバンス症候群、SJS、成人スティル病)、血液疾患(再生不良性貧血、MDS、白血病、骨髄癆:骨髄癌腫症等、巨赤芽球性貧血、血管内リンパ腫)、慢性DIC(大動脈瘤心室瘤、巨大血管腫、固形癌)、リンパ増殖性疾患(IgG4関連疾患、キャッスルマン病、TAFRO症候群)、抗リン脂質抗体症候群、特殊な感染症SFTSレプトスピラ、リケッチア)、先天性血小板減少症など

 

最初の検査

血小板減少を来す薬剤の確認、中止を検討!

一般採血(EDTAの採血管をヘパリンのものに変更して採血)、目視(Fragmentationの確認や芽球の評価など)、Ret(造血能の確認)、血培(重症感染症が疑われる場合)、尿定性・沈査(膠原病の腎障害や溶血によるヘモグロビン尿)、トランスアミナーゼ、ALP、γ-GTP、ChE、T-Bil、D-Bil、凝固(PT、APTT、FDP、Fib、ATⅢ)⇒ DICなどの評価

 

追加の検査

必要に応じて下記を追加する。

抗核抗体、SS-A、SS-B、免疫グロブリン、フェリチン、PA-IgG、HIT抗体、C7-HRP、VCA-IgM、VCA-IgG、EBNA、HBs抗原・HCV抗体、HIV抗体、骨髄穿刺(血液内科コンサルト)、胸腹CT(肝硬変や脾腫の確認、リンパ節腫脹の確認)、腹部エコー、可溶性IL-2R、溶血が疑われる場合はハプトグロビンやクームス試験。

・リン脂質抗体症候群の検査(ループスアンチコアグラント、カルジオリピン抗体、カルジオリピンβ2グリコプロテイン

・血球貪食の検査(目視、CMV、EBVの精査、可溶性IL-2R、フェリチン、骨髄穿刺)

・ITPの検査(PA-IgG、ピロリ抗体や尿素呼気試験、HCV抗体、HIV抗体、胃カメラ(ピロリ胃炎の確認))

・TTPの検査(目視、ADAMS-13活性・インヒビター)

・巨赤芽球性貧血の検査(目視、ビタミンB12葉酸、悪性貧血が疑われる場合 ⇒ 抗内因子抗体、抗胃壁抗体、上部消化管内視鏡

・血管内リンパ腫の検査(可溶性IL-2R、PET-CTやガリウムシンチ、皮膚のランダムバイオプシー、骨髄穿刺)

・リンパ増殖性疾患の検査(免疫グロブリン、IgG4、可溶性IL-2R、RF、抗核抗体、SS-A、SS-B、ANCA、HIV、EBVの検査(VCA-IgM/IgG、EBNA、組織のEBER染色)、血清M蛋白の評価(血清蛋白分画 ⇒ Mピークあれば血清FLC、血液・尿の免疫固定法、尿中BJP、骨髄穿刺)、造影CT、PET-CTやガリウムシンチ ⇒ リンパ節生検や節外病変の生検、IgG4関連疾患疑いなら口唇生検、必要に応じて骨髄穿刺、アミロイドーシスの評価(AL型であれば血清M蛋白の評価、血清遊離軽鎖、尿中BJ蛋白の評価、AA型であればSAA。全身性アミロイドーシスであれば腸管・肝臓・皮膚からの生検。心アミロイドーシスの評価)、キャッスルマン・TAFRO・POEMSを疑う場合⇒血清VEGF、血清IL-6、HHV-8、EBウイルスの検査を提出)

・特殊な感染症の検査(SFTS・リケッチア・ライム病)

 

4T’s score(HITのリスクスコア)

  2点 1点 0点
血小板減少 >50%の減少があり、かつ最低値≧2万/μL 30-50%の低下あり。もしくは最低値が1-1.9万/μL <30%の低下あり。もしくは最低値が≦1万/μL
発症タイミング ヘパリン曝露後5-10日で発症。過去30日以内に曝露歴がある場合。曝露後1日で発症 ヘパリン曝露後>10日経過して発症。もしくは曝露歴が不明。過去31-100日以内のヘパリン投与歴がある場合は1日以内での発症 ヘパリン曝露後4日以内での発症。もしくはヘパリン曝露なし。
血栓症 ヘパリンボーラス投与後に新規血栓症やアナフィラクトイド反応あり 進行性。再発性の血栓症あり。皮膚紅斑。血栓症の疑いあり。 なし
他の血小板減少の原因 なし 可能性あり 確実にあり

0-3点は低リスク、4-5点は中リスク、6-8点は高リスク。

 

血小板減少を来しやすい薬剤

ヘパリン(HIT)アセトアミノフェン、NSAIDS、抗てんかん薬(カルバマゼピンバルプロ酸、フェニトイン)、抗菌薬(β-ラクタム、バンコマイシンリネゾリドST合剤リファンピシン)、H2ブロッカーPPI、スタチン(シンバスタチン)、抗不整脈薬(アミオダロン、キニジン)、抗精神病薬ハロペリドール

 

 

 

 👇 ポチっと押していただけると励みになります!


人気ブログランキング

ブログランキング・にほんブログ村へ

にほんブログ村