とある内科医の病棟マニュアル

とある内科医の病棟マニュアル

呼吸器内科医が日常診療の考え方を綴る備忘録

白血球減少

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フローチャート

 

鑑別疾患

 

薬剤性

抗癌剤、抗甲状腺薬(チアマゾール、プロピルチオウラシル)、抗菌薬(ST合剤、VCM、リネゾリド、ダプトマイシン、ペニシリン系、セフェム系)、抗ウイルス薬(デノシン、ホスカルネット、バラシクロビル)、H2 blocker、アクテムラ、抗痙攣薬(カルバマゼピン、フェニトイン)、向精神薬、抗不整脈薬、ジゴキシンスピロノラクトンなど

 

検査

発熱性好中球減少症の対応 ⇒ こちらを参照

  • G-CSFの使用を検討(G-CSFの使い方についてはこちらを参照)
    ※癌治療以外で使用する場合は、G-CSFの適応について必ず血液内科コンサルトを行う

✅好中球減少が遷延している場合 ⇒ 抗菌薬・抗真菌薬の予防投薬(こちらを参照)

✅原因が分からない場合は血液内科コンサルト

✅化学療法歴、放射線治療歴の確認

被疑薬の中止・変更

鉄欠乏性貧血を除外した上で、2系統以上の血球減少がある場合は汎血球減少の鑑別を行う(こちらを参照)

各種ウイルスの検査(IgM-VCA抗体、IgG-VCA抗体、EBNA抗体、EBV-DNA、C7-HRP、IgM-HAV、HBs、HCV抗体、パルボウイルスB19-IgM

✅一般採血(目視)、凝固(DICの評価)、血沈、貧血がある場合は鉄欠乏性貧血の鑑別(Fe、フェリチン、TIBC、UIBC)、フェリチン(血球貪食の評価)、尿定性・沈査、IgG/A/M、可溶性IL-2R、ビタミンB12葉酸、血清亜鉛、血清銅。

✅腹部エコー・CT(肝脾腫の評価

✅重症感染症が疑われる場合は、血液培養(重症感染症の鑑別)、全身CT(重症感染症の評価、悪性腫瘍、肝脾腫、リンパ節などの評価)、IgG、IgA、IgM、QFT、抗MAC抗体、β-Dグルカン、カンジダ抗原、アスペルギルス抗原、HIV抗体など。

膠原病の評価:抗核抗体(160倍以上の場合は染色型の結果に応じて追加抗体を提出)、IgG、IgA、IgM、補体(C3,C4,CH50)、RF、抗CCP抗体、ds-DNA抗体、抗Sm抗体、SSA、SSB、ACE、リゾチーム、抗好中球抗体、 膠原病内科コンサルト

骨髄穿刺を検討(血液内科コンサルト)

✅リンパ増殖性疾患の検査(血小板減少の項を参照)

 

 

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