オーバービュー
鑑別
ABCの安定化
★ABCの安定化が最優先事項!!
✅特にGCS≦6(外傷ではGCS≦8)の場合は気道不安定と考え、気管挿管を検討する!
✅頭部外傷の場合には「切迫するD」を確認する。
切迫するD
”まいど”で覚える!(ま:麻痺、い:意識、ど:瞳孔)
①GCS≦8
②急速に進行する意識低下(GCS 2点以上の低下)
③ヘルニア徴候(瞳孔の左右差、眼球偏位、片側麻痺、高血圧徐脈(クッシング徴候))
☆切迫するDがある場合はABCを安定化させたら、すぐに頭部CT!!
Do DON'T
- D:dextrose ブドウ糖静注
- O:oxygen 酸素投与
- N:naloxone ナロキソン静注(BZ系の拮抗薬はアネキセート)
- T :thiamine ビタミンB1(アナフィラキシーにならないように緩徐に静注する!)
※ナロキソンの使い方
ナロキソン(0.2mg/A)を1A+生食9mlでTotal10mlとし、呼吸数が改善するまで1分毎に1mlずつivする。
※アネキセートの使い方
アネキセート0.5㎎/Aを半筒iv+半筒をメインに混注。
検査
✅血算、生化、凝固、Na、K、Cl、Ca、Mg、P、FT4、TSH、アンモニア・プロラクチン(痙攣・てんかん発作の評価)
✅血ガス
✅血糖の評価
✅尿検査
✅頭部CT(全身CTで良い)
✅頭部CTで分からない場合は頭部MRI
✅心電図
✅薬剤の確認・中止・変更(睡眠導入剤、オピオイド、薬剤性脳症の原因薬剤、抗うつ薬:セロトニン症候群など)
*薬剤性脳症:MTX、抗菌薬、抗てんかん薬、テオフィリンなど
✅カルガリー失神・痙攣スコア(失神の項目を参照)、抗てんかん薬の血中濃度測定
✅ルンバール
✅必要に応じてトライエージ、血中エタノール濃度、アームドロップテストなど
追加検査
✅分からなければ神経内科コンサルト
✅頭部MRI、ルンバール
✅ACTH、コルチゾール
✅ビタミンB1、ビタミンB12
✅EEG(神経内科コンサルト)、非痙攣性てんかん重積(NCSE)の可能性は?
✅自己免疫性脳炎の評価:CNSループス、橋本脳症(抗NAE抗体)、傍腫瘍症候群(PNS抗体セット)、自己免疫性介在性脳炎(抗神経細胞表面抗原抗体)
✅精神科コンサルト(低活動性せん妄の除外)
✅ポルフィリン症の鑑別(尿中PBGやALA)など
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