とある内科医の病棟マニュアル

とある内科医の病棟マニュアル

呼吸器内科医が日常診療の考え方を綴る備忘録

カルテのテンプレート

 

 

内科学会推奨身体所見

ECOG-PS: , Hugh-Jones: , mMRC: ,  

全身状態 良好,意識清明 良好

身長 cm,体重 kg,体温 ℃, 呼吸数 /分.脈拍 /分,整.

血圧 / mmHg.SpO2(自発呼吸,room air) %.

結膜に貧血はなく,強膜に黄染はない.口腔内は浸潤している.

表在リンパ節は触知せず,皮疹は認めない.

呼吸音は( 異常なく, 右上肺で低下し, 両下肺にfine crackleを聴取し,)

心音に異常はない.

腹部は平坦,軟で圧痛はない.腸音に異常はない.肝・脾は触知しない.

両下腿に浮腫はない.神経学的に異常はない.

 

問診

【主訴】

【現病歴】

【既往歴/併存症】

【服薬歴】かかりつけ、漢方・サプリメント

【生活歴】

飲酒歴、喫煙歴

妊娠

【家族歴】

膠原病、悪性腫瘍

【アレルギー】

食事、薬

 

初診時身体所見

【バイタルサイン】

意識レベル:EVM、BT: ℃、BP: mmHg、HR: 回/分、RR: 回/分、SPO2: %(r.a.)

【身体所見】

<頭頸部>

瞳孔 3/3 迅速/迅速。

眼瞼結膜:貧血なし、眼球結膜:黄染なし。

頸静脈怒張なし。頸部リンパ節腫脹なし。

咽頭:発赤なし。扁桃腫大なし。白苔付着なし。

Kernig(-)、Neck Flexion(-)、Jolt accentuation(-)

<胸部>

心音:Ⅰ→Ⅱ→Ⅲ(-)Ⅳ(-)、no murmur。

呼吸音:清。左右差なし。no rale。

<腹部・背部>

平坦・軟。BS norm。圧痛なし。反跳痛なし。tapping painなし。McBurney(-)。Murphy兆候(-)。脊柱叩打痛なし。CVA tenderness(-)。

<四肢、体幹部>

下腿浮腫なし。皮疹・皮膚症状なし。

<神経学的所見>

眼球運動障害なし、複視なし。

表情筋麻痺なし。構音障害なし。カーテン兆候なし。舌偏位なし。

難聴なし。

上肢Barre-/-、下肢Bingazzini-/-、指鼻試験-/-、回外回内運動左右差-。

上肢MMT:Deltoid, Biceps, Triceps, Wrist flexor, Wrist extensor

下肢MMT:Iliopsoas, Quadriceps, Hamstrings, Tibialis anterior, Gastrocunemius

Reflex::biceps/triceps/radial/patellar/Achilles(tricepは正常では反射は出ない)

Sensory:デルマトームに沿った記載を

Babinski (ext, flx, ind, equ/ext, flx, ind, equ)

Chaddock:+/- , +/-

Romberg徴候陰性。

 

 

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ふるえ・不随意運動

 

 

ふるえの鑑別

 

不随意運動の原因疾患

追記します

 

検査

神経内科コンサルト

✅痙攣や敗血症によるシバリング等の除外

✅薬剤の確認(抗精神薬による薬剤性パーキンソニズム、抗パーキンソン薬、β刺激薬など)

✅血ガス(過換気の除外)

✅血算、生化学、血糖、凝固、血ガス、電解質(Na、Ca、Mg)、肝機能、腎機能、HbA1cアンモニア、TSH、FT4、Cu、セルロプラスミン

✅頭部CT/頭部MRI

✅ビデオ撮像。不随意運動の確認のため表面筋電図。

✅神経伝導速度検査(ニューロパチーによる振戦の評価)

✅脳SPECT(パーキンソン症候群の評価のためにはDaTSCAN)

✅心筋MIBGシンチグラフィー(パーキンソン症候群の評価)

✅脳波(てんかんとの鑑別)

✅必要に応じて膠原病の評価(SLEやRA)、感染症の評価(HIV、HHV-6、パルボウイルスB19)

 

 

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心嚢液貯留

 

 

鑑別

癌性心膜炎、ACS(心破裂やDressler症候群)、大動脈解離、慢性心不全、ウイルス性心筋炎、たこつぼ心筋症膠原病関連心膜炎、薬剤性心筋炎、放射線性心膜炎、結核性心膜炎、外傷性心膜炎、甲状腺機能低下症、尿毒症、サルコイドーシス、悪性リンパ腫など

 

検査

循環器内科コンサルト

心電図

心エコー心タンポナーデの評価、穿刺部位の確認、心筋の壁肥厚の評価)

✅胸部X線写真、胸部CT

✅血算、生化学、血糖、凝固、赤沈、CK-MB、トロポニンT 、BNP 、AMY、CRP、TSH、FT4、RF、抗核抗体、抗ds-DNA抗体、フェリチン、MPO-ANCA、PR3-ANCA、可溶性IL-2R、クオンティフェロン、ACE、リゾチーム、ASO、ウイルス抗体(コクサッキーBの1~6、Aの4,9,16、アデノウイルスサイトメガロウイルス、パルボウイルス、インフルエンザウイルスなど)

✅可能なら心嚢穿刺

細胞数、細胞分画、糖、アミラーゼ、LDH、pH、細胞診、悪性所見がある場合はセルブロック作成、一般細菌・抗酸菌塗抹、一般培養(嫌気培養も提出。血液培養ボトルで培養すると感度上昇)、抗酸菌培養、Tb-PCR、ADA、コレステロール、総蛋白(TG)、ヒアルロン酸CEA、CYFRA、ヘマトクリット、RF、膠原病を積極的に疑う場合は抗核抗体や補体。乳びの場合はズダンⅢ染色。

被疑薬の変更・中止薬剤のDLST

✅心筋炎が疑われる場合は、心筋シンチガリウムシンチ)やPET-CTで評価(もしくは心臓MRI)。心筋生検も考慮。

 

治療

✅タンポナーデになったら心嚢穿刺もしくは持続ドレナージ。

⇒ 繰り返し溜まる場合は開窓術も検討。

✅重症の心筋炎に対してはPCPSを検討。

 

 

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ステロイド使用時チェックリスト

 

 

ステロイド投与時チェックリスト

ステロイド投与前検査

✅TG、T-Chol、LDL-C、HDL-C、HbA1c、HBs抗原、HBs抗体、HBc抗体、HCV抗体、QFT

  • HBs抗原陽性の場合はHBe抗原、HBe抗体、HBV-DNAを測定し消化器内科コンサルト。
  • HBs抗体、HBc抗体陽性の場合はHBV-DNAを測定。1.3logIU/ml以上の場合は消化器内科コンサルト(B型肝炎治療ガイドラインを参照)
  • HCV抗体陽性の場合はHCV-RNAを提出して消化器内科コンサルト
  • LTBIの基準を満たす場合はINH予防内服(INH 1回300㎎を1日1回 6か月間の連日投与。ピドキサール30mg/日も併用。保健所に結核発生届必要。)

✅血液培養

✅胸部X線写真。

✅大腿骨頸部・腰椎の骨密度評価。

緑内障・糖尿病患者の場合は眼科診察。

心不全の除外(心負荷になるので、投与前に体液コントロールを!)

 

PPI

ステロイド開始と同時に導入する。

 

③血糖測定

ステロイド開始時より血糖測定を1日4検行う。

⇒ スライディングスケール併用

ステロイドを漸減しても高値が持続する場合は治療介入(ステロイド糖尿病の治療はこちら

 

④ST合剤

✅PSL 20mg/日を4週以上投与する場合に予防投与を行う。

ステロイド開始1~2週後に導入する場合が多い。

✅PSL 10mg/日以下の場合はST合剤中止も可能とされている(10mg以下なら易感染性は起こりにくい)

  • バクタ/ダイフェンを1回1錠(毎日もしくは週3回内服)。
  • バクタが難しければペンタミジン(ベナンバックス)吸入を月に1回、もしくはアトバコン1500㎎を1日1回 内服。

 

⑤BP製剤

ステロイド骨粗鬆症の管理と治療ガイドライン:2014年改訂版より引用

✅上記を評価の上で、以下の処方を開始する(ステロイド開始後4週以内に導入する)

✅BP製剤導入の前に歯科受診(顎骨壊死のリスク評価)

  • ボナロン/フォサマック 35mg 1錠 週1回
    内服後30分は横にならず、水以外の飲食・内服は行わない。
  • BP製剤が導入できない患者はアルファカルシドール 0.5~1.0μg 分1処方

 

ステロイドユーザーのフォローアップ

✅月1回、採血・胸部単純X線写真

✅2~3か月に1回、HbA1c、IgG、TG、T-chol、LDL-C、HDL-C測定。

HBc抗体陽性 ⇒ HBV-DNAを2ヶ月毎にフォロー ⇒ 1.3log以上で消化器内科紹介

✅β-DグルカンとC7HRPは最初は1~2週間毎くらいにフォロー。

⇒ その後は3~6か月に1回フォロー。肺に影が出た時、炎症高値、異型リンパ球の上昇、肝機能障害、血小板低下が見られた時などは再検が必要。

✅骨密度評価、眼科診察を年に1回(適宜)評価。

 

ステロイドの減量方法

ステロイドの減量方法は原疾患により異なるため、成書を参照する。

✅PSL 5mg以下に減量する場合

  • 3~6ヶ月毎に0.5~1.0mgずつ減量する。
  • 減量する前にACTHとコルチゾールを評価(早朝の内服前に採血)し、血中コルチゾールが10μg/dl以上であれば、減量可能と判断する。
  • コルチゾールの分泌が元に戻らない場合は、Rapid ACTH試験を施行し副腎皮質機能の予備能を評価する。(内分泌内科にも相談する)

 

ステロイド力価


※点滴では経口量の10%程度増量したほうが良いと言われている

 

 

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腹水の検査

 

 

フローチャート

その他の疾患:甲状腺機能低下症、膠原病関連腹水、悪性リンパ腫、アミロイドーシス

血清腹水:肝細胞癌rupture、消化管穿孔など

Up to date:"Evaluation of adults with ascites"より改変

 

腹水の検査

✅細胞数、細胞分画、糖、アミラーゼ、総蛋白、T-Chol、LDH、ALP、pH、細胞診(複数回提出することで感度上昇)、悪性所見がある場合はセルブロック作成(免染で原発巣や病理像の推定、必要に応じて遺伝子検索もできる)、腹水一般・抗酸菌塗抹、一般培養、抗酸菌培養(嫌気培養も提出。血液培養ボトルで培養すると感度上昇)、Tb-PCR、ADA、ヒアルロン酸CEA、乳び腹水の場合はズダンⅢ染色。

✅心エコー

✅胸部・腹部CT(できれば造影!悪性腫瘍や門脈塞栓などの鑑別)

 

SAAG

SAAG:血清アルブミン-腹水アルブミン

SAAG≧1.1g/dl:門脈圧亢進パターン

肝硬変、肝炎、肝細胞癌、転移性肝腫瘍、心不全(収縮性心膜炎)、Budd-Chiari症候群、類洞閉塞症候群など)

SAAG<1.1g/dl:非門脈圧亢進

ネフローゼ、低栄養、蛋白漏出性胃腸症、癌性腹膜炎、急性膵炎、結核性腹膜炎、2次性腹膜炎(消化管穿孔など)、アミロイドーシス、悪性リンパ腫膠原病関連腹水

 

その他の必要な検査

漏出性腹水の検査

■SAAG≧1.1の場合

✅血液検査:一般採血に加えて、肝腎機能、Alb、TP、BNP、PT、ChE、TSH、FT4

✅尿定性・沈査

✅肝硬変の評価 ⇒ 腹部エコー(肝硬変の程度や門脈血流速度の評価)、Ⅳ型コラーゲン、血清ヒアルロン酸Mac-2結合蛋白糖鎖修飾異性体、オートタキシン等。その他の肝機能障害の評価についてはこちら

✅心エコー(心不全や収縮性心膜炎の評価)

✅全身造影CT(門脈血栓症、2次性腹膜炎などの評価)

 

■SAAG<1.1の場合

✅血液検査:一般採血に加えて、肝腎機能、Alb、TP、BNP、PT、ChE、TSH、FT4

✅尿定性・沈査

✅低Alb血症の鑑別はこちら

✅心エコー

✅腹部エコー、腹部CT

 

滲出性腹水の検査

✅血液検査:一般採血に加えて、凝固、蛋白分画、TP、Alb、Amy(高値の場合はP-Amyも追加)、QFT、抗MAC抗体、β-Dグルカン、アスペルギルス抗原、IgG、IgA、IgM、IgG4、抗核抗体、ds-DNA、RF、抗CCP抗体、SS-A、SS-B、MPO-ANCA、PR3-ANCA、ACE、CEACA19-9CA125、可溶性IL-2Rなど。腹膜中皮腫を疑うなら可溶性メソテリン

✅尿定性・沈査

✅腹部エコー、全身CT(造影CTの方が良い。悪性腫瘍や膵炎の確認。)

✅血液培養

✅消化管内視鏡

✅必要なら診査腹腔鏡

✅血液像目視、腹水のフローサイトメトリー(悪性リンパ腫疑い)。

✅アミロイドーシスを疑う場合 ⇒ AL型であれば血清M蛋白の評価、血清遊離軽鎖、尿中BJ蛋白の評価、AA型であればSAA。

 

 

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尿検査の評価

 

 

尿定性

 

血尿

顕微鏡的血尿、無症候性血尿、腎機能障害なし

尿潜血1+以上の場合は沈査を含めて再検。(一過性血尿や月経によるものの可能性がある)

※女性であれば生理のタイミングを外して再検

再検でも陽性の場合は下記フローチャートに沿って鑑別を行う

 

肉眼的血尿、有症候性血尿、腎機能障害あり

感染症、結石、悪性腫瘍、血管の破綻(腎出血等)、糸球体性血尿、その他(腎動静脈奇形やナットクラッカー症候群)などの精査が必要。

✅ 下記フローチャートに従って検査を行う。

 

フローチャート

 

蛋白尿

尿蛋白1+以上の場合は尿検査を定性・沈査を含めて再検する。

※蛋白尿が1g/日未満であれば生理的蛋白尿(機能性蛋白尿)の可能性があるため、持続的蛋白尿であることを必ず確認する!

※生理的蛋白尿・・・起立性、熱性、運動性

 

■再検でも蛋白尿が陽性の場合は以下を追加する

✅採血で腎機能の評価

✅尿検査でUP/UCre、UAlb/UCreを評価

⇒ UP/UCreで0.5g/日以上の蛋白が出ているようであれば腎臓内科に紹介

✅さらに追加で評価したい場合は腎機能障害の項を参照

 

尿蛋白≧0.5g/日の推定

 

CKDの紹介基準

①尿蛋白0.5g/gCr以上、もしくは検尿試験で2+陽性

②蛋白尿と血尿が両方陽性(定性で1+以上)

③40歳未満 GFR60ml/分/1.73m²未満

④40歳以上70歳未満 GFR50ml/分/1.73m²未満

⑤70歳以上 GFR40ml/分/1.73m²未満

 

尿比重・尿浸透圧

 

尿浸透圧の計算方法

尿比重 下2桁=0.03×尿浸透圧+0.38

計算が面倒なので・・・

尿浸透圧≒尿比重 下2桁×33

 

尿沈渣

 

AKIの予測スコアリング

AKIの増悪予測

0点:9.4%、1点:36.2%、2点:54.1%、3点以上:66.7%

Urine microscopy is associated with severity and worsening of acute kidney injury in hospitalized patients

 

 

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発熱性好中球減少症

 

 

フローチャート

初期対応

発熱性好中球減少症(FN)診療ガイドラインより改変

 

治療開始後3~4日後の評価

発熱性好中球減少症(FN)診療ガイドラインより改変

 

初期検査・処置

実臨床では入院下で治療することがほとんど!

Fever workupこちらを参照)

✅抗緑膿菌活性をもつ広域抗菌薬を投与(CFPM、MEPM、TAZ/PIPCなど)

G-CSF投与開始(使用方法はこちらを参照)

※ルーチンの投与は推奨されていないが、実臨床では使用することが多い
※ケモによる好中球減少以外で使用する場合は、G-CSFの適応について必ず血液内科コンサルト

✅クリーンベッド(難しければ個室対応)

✅リハビリ中止

好中球減少が遷延する場合真菌感染症の評価(カンジダ・アスペルギルス)を行う 

感染症の治療必要に応じて予防投薬を行う。(予防投与についてはこちらを参照)

 

無熱性好中球減少症の対応

発熱はないが、好中球<500/μLもしくは<1000/μLで48時間以内に<500/μLになると予測される状況

G-CSF投与開始(使用方法はこちらを参照)

※ルーチンの投与は推奨されていないが、実臨床では使用することが多い
※ケモによる好中球減少以外で使用する場合は、G-CSFの適応について必ず血液内科コンサルト

✅クリーンベッド(難しければ個室対応)

✅リハビリ中止

好中球減少が遷延する場合予防的抗菌薬・抗真菌薬投与を行う。(予防投与についてはこちらを参照)

 

MASCCスコア

 

抗菌薬・抗真菌薬の予防投薬

✅予め好中球減少の遷延が予測される場合は感染症に対する予防投薬を検討

✅可能なら化学療法開始時からの投与が望ましい

 

好中球数<100~1000/μLが1週間以上続くことが予想される場合

以下のいずれかの抗菌薬を予防投与する

  • レボフロキサシン 500mg/日
  • シプロフロキサシン 500mgを1日2回

化学療法開始時より投与開始が望ましい。

好中球が回復もしくはFN発症時に投与終了。

⇒ 発熱時・感染成立時には予防から治療量に変更を考慮する!

 

好中球減少が遷延する同種造血幹細胞移植もしくは急性白血病の化学療法を受ける場合

以下のいずれかの抗真菌薬を予防投与する

  • フルコナゾール 400mg/日
  • アスペルギルスの既往がある場合は、ボリコナゾール 200mg 1日2回

化学療法開始時より投与開始が望ましい。

好中球が回復もしくはFN発症時に投与終了。

⇒ 発熱時・感染成立時には予防から治療量に変更を考慮する!

 

急性リンパ性白血病、成人T細胞性白血病、リツキシマブ併用療法、プリン体アナログ、ステロイドプレドニン換算20mg以上)を4週間以上投与、放射線+テモゾロミド療法、自家移植などを行っている場合

以下を予防投与する

  • バクタを1回1錠 1日1回内服(毎日もしくは週3回)

化学療法開始時より投与開始が望ましい。

好中球が回復もしくはFN発症時に投与終了。

⇒ 発熱時・感染成立時には予防から治療量に変更を考慮する!

 

急性白血病寛解導入療法、同種・自家造血幹細胞移植を行う場合

以下を予防投与する

  • バラシクロビル 500mg 1日2回

移植7日前から移植後35日後まで投与を行う

 

好中球減少による注意すべき合併症

好中球減少性腸炎

✅発熱、右下腹部痛、下痢・血便、CTで回盲部の腸管浮腫、致死率50%

✅疑った場合は、腹部CT、血液培養、便培養、CDトキシン、C7-HRP・CMV-IgM・CMV-IgGを提出する。

✅G-CSF投与

✅嫌気性菌カバーの抗菌薬を併用する(メトロニダゾールなど)

重篤なら腸球菌カバーでVCM。真菌カバーでMCFGを併用する。

 

 

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